代表理事 ご挨拶

代表理事 ご挨拶

大丸有エリアマネジメント協会
第24回 通常総会での集合写真

「丸の内・東京駅エリアにふさわしい、信頼ある撮影文化の形成を目指して」

 

一般社団法人丸の内撮影管理協会のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

 

東京駅丸の内駅舎を中心とする丸の内エリアは、歴史的建築物が持つ重厚さと、洗練された現代都市の景観が美しく調和する、日本を代表する場所の一つです。

 

この街では、ブライダルフォト、成人式の前撮り、家族写真、企業広告、観光PR、各種記念撮影など、日々さまざまな撮影が行われています。

 

人生の節目となる大切な写真や映像を、この特別な場所で残したいと願う方が増えていることは、長年撮影に携わってきた者として、大変喜ばしいことでございます。

 

一方、撮影件数の増加に伴い、通行の妨げとなる撮影、長時間にわたる場所の占有、周囲の方々や施設への配慮を欠いた行為など、撮影マナーに関する課題も見受けられるようになりました。

 

写真や映像を美しく残すことは、撮影者にとって大切な責務です。

 

しかし、どれほど美しい作品であっても、その撮影によって街を利用する方々に不安や不快感を与えてしまえば、本当の意味で価値ある撮影とはいえません。

 

撮影技術だけでなく、街の景観と歴史を尊重する姿勢、周囲の方々への心配り、公共空間を利用する者としての責任までを含めて、撮影サービスの品質であると私たちは考えております。

 

私が丸の内という街に特別な親しみと敬意を抱く背景には、家族を通じて感じてきた、三菱の歴史や企業文化との縁もございます。

 

私の母方の大叔父にあたる 桑名哲夫は、三菱マテリアル株式会社の副社長を経て、三菱伸銅株式会社(三菱マテリアル株式会社へ2020年4月1日に吸収合併)の代表取締役社長を務めました。

 

桑名から聞いているところでは、桑名は、現在の丸の内ビルディング、通称「丸ビル」の着工式にも出席したといいます。

 

丸ビルは、東京駅丸の内駅舎と行幸通りに近接し、現在の丸の内を象徴する建物の一つです。

 

私たちが日々撮影に向き合っている場所のすぐそばで、この街の新たな歴史が始まる節目に、身近な親族が立ち会っていたことを知り、私は丸の内との不思議な縁をあらためて感じました。

 

桑名は大相撲をこよなく愛する人物でもありました。

 

昭和、平成の時代に横綱と酒席をともにした思い出などを写真を交えて聞きながら、私自身も5月のゴールデンウィークや正月には日本酒を酌み交わし、仕事、社会、経営者としての資質について語り合いました。

 

私にとって桑名は、肩書きのある人物として遠くから眺める存在ではなく、長い年月をかけて人や組織から信頼を得ることの重みを、日々の会話や振る舞いを通じて感じさせてくれる、身近な親族でした。

 

もちろん、桑名の経歴や丸ビル着工式への出席、桑名が丸ビルの建設事業を担ったことや、三菱グループと当協会との間に特別な関係があることを示すものではありません。

 

しかし、歴史ある組織や街に敬意を払い、自らの立場に責任を持ち、目先の成果だけではなく、長期的な信頼を積み重ねていくという姿勢は、私が仕事をするうえで大切にしてきた考え方の一つです。

 

三菱と深い歴史を持つ丸の内において、撮影文化に関わる団体を運営する現在、家族を通じて感じてきたこの街との縁を、単なる親族の経歴や思い出として終わらせるのではなく、街の歴史と品格を尊重し、信頼ある撮影環境を次の世代へつなぐ責任へと変えていきたいと考えております。

 

私自身、ブライダルをはじめとする撮影現場に長年携わる中で、撮影者一人ひとりの意識と行動が、撮影業界全体に対する社会からの信頼を左右することを強く感じてまいりました。

 

撮影を依頼される皆様にとって、数多くの撮影事業者の中から、技術だけでなく、安全面やマナー面においても信頼できる事業者を見極めることは、決して容易ではありません。

 

また、技術や接客に真摯に向き合い、周囲への配慮を欠かさず活動している撮影者が、その姿勢を正当に評価される仕組みも必要です。

 

こうした課題に向き合い、撮影を依頼される方が安心して事業者を選べる環境を整えるとともに、責任ある撮影者や事業者が適正に評価される仕組みをつくるため、一般社団法人丸の内撮影管理協会を設立いたしました。

 

当協会では、撮影者および撮影関連事業者に向けたマナー啓発、加盟事業者制度および認定カメラマン制度の運営、撮影依頼者に対する情報提供、関連事業者同士の交流などを通じて、健全で信頼ある撮影環境の形成に取り組んでまいります。

 

私たちが目指しているのは、撮影を一方的に制限することではありません。

 

期待と緊張の中で撮影の日を楽しみにしている新郎新婦様、撮影を仕事とするカメラマン様、東京駅を訪れる方、東京駅の周辺施設で働く皆様が、互いの立場を尊重しながら共存できる環境をつくることです。

 

美しい写真や映像を残すこと。

大切な思い出を安心して形にすること。

街が積み重ねてきた歴史と品格を守ること。

そして、周囲の皆様への配慮を忘れないこと。

 

これらを両立できる撮影者や事業者が信頼され、選ばれる社会を実現することが、当協会の使命です。信頼は、肩書きや名称だけによって生まれるものではありません。

 

一つひとつの現場で約束を守り、周囲へ配慮し、誠実な行動を積み重ねていくことによって、初めて築かれるものだと考えております。

 

丸の内・東京駅エリアが、これからも多くの方に愛され、安心して訪れることのできる場所であり続けるために、私たちは撮影に携わる者としての責任を自覚し、地域と利用者の皆様に向き合いながら、誠実に活動を続けてまいります。

 

今後とも、一般社団法人丸の内撮影管理協会の活動に、皆様のご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

 

一般社団法人丸の内撮影管理協会
代表理事 小野 浩晃